とろろ豆腐百珍

読んだ本の感想などを書きます

日記

親ゆずりの手首の固さで子供の頃から損ばかりしている

手首(前腕)を鍛えるのにいいと聞いてダンベルを買った。 きっかけはネットでこの記事を読んだからだ。 https://world-tt.com/blog/morishita/2019/02/18/%E6%AD%A3%E3%81%97%E3%81%84%E8%BA%AB%E4%BD%93%E6%93%8D%E4%BD%9C/ ここ数年趣味で卓球をやってい…

司馬遼太郎の大阪外語入学年を特定した記録

はじめに 司馬遼太郎が大阪外国語学校に入学したのは、1941年か、1942年か。 ふとしたことから、この単純な「年号」の記述が本や論文によって異なることに気がついた。 結論から言うと、正解は1942年である。 だが、それを特定するまでがなかなか大変だった…

正月バフの菊菜、エピグラフの楽しみ方、ノーサンガー・アビー

あけましておめでとうございます。 年末年始は大晦日と元旦だけ実家に帰り、あとは自宅でいつも通りに過した。 ので、すでに特別感のない普段の連休明けと同じ感覚になっているのはいいことなのか、悪いことなのか。 帰省するとき家族に春菊を買ってくるよう…

『神クズ☆アイドル』感想 ファンとアイドルのエネルギー相互補完問題

いそふらぼん肘樹『神クズ☆アイドル』の1〜6巻を読んだ。 いや、め〜ちゃくちゃおもしろい!!!! 神クズ☆アイドル: 1 (ZERO-SUMコミックス) 作者:いそふらぼん 肘樹 一迅社 Amazon 作者の肘樹さんのことはWEBラジオ『人生思考囲い』にゲストで出演していた…

レッツゴー怪奇組、リコリス・ピザ、堕落

最近読んだり観たりしたものの感想です。 オモコロで連載されているビューさんの『レッツゴー怪奇組』3巻を読んだ。ちょっと前に発売されてすぐに買ってしばらく積んであったのだけど、安定して面白い。古くなった洗濯機(の霊)の挙動に思い当たる節があり…

久生十蘭『墓地展望亭・ハムレット他六篇』

久生十蘭の短編集『墓地展望亭・ハムレット他六篇』を読んだ。ここ最近ずっと読み進めている山田風太郎の日記の中で、『ハムレット』が褒められているのを見て「へ〜」と思って読んだのだけど、面白かった。風太郎は読んだ本の感想はあまり書かないし、褒め…

ダウンロード百合/アンインストール革命(月村了衛SFマガジンインタビュー感想)

SFマガジン2019年2月号〈百合特集〉に掲載された月村了衛のインタビューがnoteに公開された。『機忍兵零牙〔新装版〕』の発売に合わせての公開だが、このインタビュー読みたさに、早くもプレミア化しているSFマガジンをAmazonのほしい物リストにぶちこん…

ラフラのように

MONDO GROSSOの「ラビリンス」を聞いていたら、満島ひかりが「迷い込んで ラフラのように」と歌っていた。 ラフラとは何か。 La Fla フランスかスペインか、どこかヨーロッパの南の方、地中海の強い日差しが似合う響きだと思う。 ぱっと思い浮かんだのは細か…

名の効用

映画『レディ・バード』を見た。 ニューヨーク(都会)の生活に憧れながらサクラメント(田舎)のカトリック校に通うクリスティン(シアーシャ・ローアン)が過ごした高校最後の一年間の青春。 物語の最後、親からもらった名前に反抗してレディ・バードとい…

茶の話

たまにお〜いお茶を飲むと旅行に来た気分になるね。 自分が平生好むところのお茶は綾鷹なので、お〜いお茶を口にするのは研修や出張、合宿といった場で他人から供されたときがほとんどだ。もしくは仕出し弁当に付いてきたときなど。 そうしたものに伴う日常…

1R1分34秒

町屋良平「1R1分34秒」を読んだ。 昼休みに喫茶店で読んだのだが、この疾走感は何なのだろう。 休みを切り上げて職場に戻ってもまるで仕事をする気にならない。 そのとき手元にあったメモ帳には 「文字を追う眼球を思考の速さが追い越して毛細血管をふっ…

日記について

日記をつける。 最近は日記に関する文章を読むことが多い。 わかりやすいところでは、荒川洋治という人のエッセイ『日記をつける』。 有名無名、いろんな人の日記や日記のようなものを紹介した本。 好きなのはゲーテの「イタリア紀行」を引用したあとの一節…